2021-04-06 第204回国会 参議院 法務委員会 第5号
厚労省時代には旧姓の藤井姓を付けて仕事をされていましたが、最高裁判事は戸籍姓しか認められていなかったため戸籍姓を名のられて、かつての職場や知人から同一人物と認識されないこともあったとのことでした。姓は人の、かばねの方の姓ですね、姓は人の識別上重要だとしみじみ感じた、判決の最後に桜井と書くのが嫌で、大きな自己喪失感を味わったと述べられています。この自己喪失感という言葉は非常に重いと思います。
厚労省時代には旧姓の藤井姓を付けて仕事をされていましたが、最高裁判事は戸籍姓しか認められていなかったため戸籍姓を名のられて、かつての職場や知人から同一人物と認識されないこともあったとのことでした。姓は人の、かばねの方の姓ですね、姓は人の識別上重要だとしみじみ感じた、判決の最後に桜井と書くのが嫌で、大きな自己喪失感を味わったと述べられています。この自己喪失感という言葉は非常に重いと思います。
業務上の氏名と戸籍姓が一致せず困り事を抱えているという方々もいらっしゃるということは是非受け止めをしていただきたいと思いますし、旧姓使用というのは、事実上、日本でも免許だとかパスポート配慮していただいておりますが、すごく行政コストも掛かっているんですね。それも是非お受け止めをいただきたい。
裁判官を含む裁判所職員につきましては、従前は、行政府省の職員と同様に、一定の司法行政文書等について旧姓使用を認めることとしておりました一方で、裁判関係文書につきましては、国民の権利義務に重大な影響を及ぼしますことから、作成者の作成権限を明確にする必要があるということで、戸籍姓を用いることが最も確実な方法と考えていたところでございます。
これは、ある学校の教師がその学校から戸籍名を使えと命じられていたことに対して損害賠償を訴えていた裁判なんですけれども、小野瀬民事局長は、旧姓を戸籍姓と同じように使うことが社会に根づいているとまでは言えず、職場で戸籍姓の使用を求めることは違法ではないという判断をされたわけであります。
また、学会で海外に行った際には、ホテルの宿泊はパスポートで同じ戸籍姓でしか予約できず、チェックインで旧姓を告げても旧姓を証明するものがなく、同一人物であると理解してもらえなかったと伺いました。 様々な場面で旧姓と戸籍姓のダブルネームでトラブルになることは少なくありません。
判決は、婚姻後の戸籍姓は旧姓に比べ、より高い個人識別特定機能を有していると指摘されました。また、旧姓の通称使用が認められる範囲が広がっていると認めながら、旧姓が戸籍姓と同じように使用されることが社会において根付いているとまでは認められないと判断しました。さらに、職場で教職員を識別するために戸籍名の使用を求めることには合理性、必要性があるとし、通称使用を認めず、女性の訴えを退けました。
これは九八年に東京高裁で和解をしまして、すみ分けをしまして、ここは戸籍姓、ここは両姓併記、ここは通称で、こういうふうにルールをつくりました。その際に裁判長が、今後も、両姓併記という形ではなくて、それがなるべく通称だけで済むように国は努力をしてほしいとおっしゃり、そして、大学の方はそれを真摯に受けとめますという形で終わりました。
○水島委員 今、大臣にも御確認をいただきました、戸籍上には名前が一つ、そして社会生活における名前は一つ、それで社会ではその戸籍姓は使ってはいけないということになりますと、これはまさに選択的別姓制度に形式的に戸籍姓というものが残存しているというような構造になるわけでございまして、社会生活上実質的には選択的別姓そのものであると言えると思います。
○水島委員 今大臣がおっしゃったように、通称を使用するのであれば戸籍姓を使用することを禁止するのでなければ、一人の人間が二つの姓を使い分けられることになりますし、悪意を持って便宜的に二つの姓を使い分けてしまうと社会は混乱してしまうというのは間違いがないと思います。
○水島委員 また、作成された書類すべてに戸籍姓と通称姓を併記するという方法も提唱されているようでございますけれども、現実に戸籍姓しか持っていない人も多いわけですので、そんな仕組みが日常的にうまく機能するのかどうか大変疑問がございます。また、そもそも先進国で改姓を強制する法律を持っている国はないわけですから、両姓併記というのは国際的にも大変わかりにくい制度ではないでしょうか。
新聞によりますと、戸籍上は夫婦同姓ですけれども、旧姓使用を希望すれば、公的書類に戸籍姓と旧姓を併記することを義務づける内容になっているということでございます。 これは、結婚による姓の変更で仕事上の不便を感じる女性に配慮したものであるということでございますけれども、よくよく考えてみますと、戸籍姓と旧姓を併記するのであれば根本的な問題の解決にはならないわけでございます。
また、今、夫婦別姓の問題が出てきましたけれども、この方も二年ごとにペーパー離婚をして、そして戸籍姓を交代していると。非常に不便なので早いところ夫婦別姓を実現してほしい、こんな話もされておりましたけれども、ほかにもいろんな生き方をされていらっしゃる方のお話を伺いました。