2017-05-16 第193回国会 参議院 文教科学委員会 第8号
「蓋シ妻ハ元ト體質孱弱ニシテ、多クハ勞動ニ堪ヘザルモノナレバ、夫ハ之レヲ憫ミ、力ヲ極メテ之レヲ扶ケ、危難ニ遇ヒテハ、愈之レヲ保護スベク、又妻ハ元ト智識才量多クハ夫ニ及バザルモノナレバ、夫ガ無理非道ヲ言ハザル限リハ、成ルベク之レニ服従シテ能ク貞節ヲ守リ、妄ニ逆フ所ナク、始終苦楽ヲ共ニスルノ念慮ナカルベカラズ」というふうに書かれております。
「蓋シ妻ハ元ト體質孱弱ニシテ、多クハ勞動ニ堪ヘザルモノナレバ、夫ハ之レヲ憫ミ、力ヲ極メテ之レヲ扶ケ、危難ニ遇ヒテハ、愈之レヲ保護スベク、又妻ハ元ト智識才量多クハ夫ニ及バザルモノナレバ、夫ガ無理非道ヲ言ハザル限リハ、成ルベク之レニ服従シテ能ク貞節ヲ守リ、妄ニ逆フ所ナク、始終苦楽ヲ共ニスルノ念慮ナカルベカラズ」というふうに書かれております。
「夫タルモノハ、妻ヲ愛撫シテ、以テ其歓心ヲ得ベク、又妻タルモノハ、夫ニ柔順ニシテ、妄ニ其意志ニ戻ラザランコトヲ務ムベシ、蓋シ妻ハ元ト體質」、ちょっとそこ読めないんですが、「體質」、弱いということですね、「弱ニシテ、多クハ労動ニ堪ヘザルモノナレバ、夫ハ之レヲ憫ミ、力ヲ極メテ之レヲ扶ケ、危難ニ遇ヒテハ、愈之レヲ保護スベク、又妻ハ元ト智識才量多クハ夫ニ及バザルモノナレバ、夫ガ無理非道ヲ言ハザル限リハ、成ルベク
この中の審議経過を見ますと、花井卓蔵君という委員が質問して、それに対して法学博士小河滋次郎君という政府委員が答弁して、法学博士だそうですが、この答弁を見ますと、「成ルベク留置場ハ将来ニ於キマシテモ監獄トシテ用ヰナイ方針ヲ採ル積リデアリマス、」明治四十一年にこう答弁しているわけです。
それから「成ルベク留置場ハ将来ニ於キマシテモ監獄トシテ用ヰナイ方針ヲ採ル積リデアリマス、」ということが、当時の政府委員から答えが出ておりますが、その前に、お亡くなりになりました花井卓蔵先生あるいはほかの方々の御論議、御質問の内容を見ますと、留置場に受刑者を入れることがけしからぬのではないかという点に論議が集中しておりまして、その中で出ているのであります。
「葢シ妻ハ元ト体質孱弱ニシテ、多クハ労働に堪ヘザルモノナレバ、夫ハ之レヲ憫ミ、力ヲ極メテ之レヲ扶ケ、危難ニ遇イテハ、愈々之レヲ保護スベク、」それから「又妻ハ元ト智識才量多クハ夫ニ及バザルモノナレバ、夫ガ無理非道ヲ言ハザル限リハ、成ルベク之レニ服従シテ能ク貞節ヲ守リ、妾ニ逆フ所ナク、」ということですね。