しかも、この国が、ハリネズミ防衛論という言葉がありますけれども、いわゆる存亡の危機といいますか、自衛権を発動しなきゃいけないことに関してはハリネズミのように強靱なものを持っているけれども、海外にまで紛争の解決に軍事力をもって介入するということはしないという基軸をしっかり持ちこたえることが、逆にこれからの多国間の国際関係の中でこの国が発言力を持つ大変重要なポイントだと思っているという、ここが、今先生がおっしゃった
寺島実郎
といいますのは、少なくとも前々総理の鈴木総理はハリネズミ防衛論というものを展開されました。また、前の中曽根総理は海、空に全力を挙げて防衛力を整備するとおっしゃいました。それに基づいて歴代の防衛庁長官がそれぞれの中期防なりそれぞれを決定してこられたわけであります。
峯山昭範
中曽根総理、あなたがナンバーツーのポストについていた鈴木内閣では、鈴木前総理は「ハリネズミ防衛論」を展開されました。ハリネズミが二カ月後にはなぜ不沈空母になるのですか。
野田哲
それから不沈空母とハリネズミ防衛論でありますが、日本をハリネズミというのもまた不思議な表現であり、不沈空母と同じように、これは比喩であるとお考えいただかなければならぬと思うのであります。
中曽根康弘
○柳澤錬造君 いや局長、いわゆるハリネズミ防衛論ということについてスウェーデンのようなというふうに局長がその事例を引かれるから、その資格があるのですか、あるならばあの日本の沖繩でもって領海侵犯されたときの日本の政府のとった処置は、少なくとも官房長官が領海侵犯と受けとめますといって文句を言いながら何ら何もしなくて通したわけでしょう。
柳澤錬造
○柳澤錬造君 局長のいまの御答弁を聞いておりましても、私は防衛庁のハリネズミ防衛論は総理のハリネズミ防衛論を支持していると思いますので、そうなると、その戦略、戦術というものはどういうことを考えているか聞かなければいけなくなるのですが、いま局長はことしの一月と言われましたが、私が聞いているのは、日本の政府の中で皆さん方に総理がああこう言ったのならば私はそれほど問題にしないのです。
柳澤錬造
本来ならこれは総理に聞かなければいかぬことなんで、総理の発言を国務大臣の方でとやかく言うことも私は無理だと思うのだけれども、少なくとも日本の内閣総理大臣が日本はほえるライオンではなくてハリネズミでやりますということを言ったということは、現段階においてもハリネズミ防衛論で日本の防衛は成り立つという判断をしたからだと思うのですよ。
柳澤錬造
○柳澤錬造君 言わんとすることを理解をいたしますので、そこから先へ入るのですが、鈴木総理がハリネズミ防衛論ということを発言されたことは御存じだと思うのですが、この言わんとしている趣旨というものを皆さん方はどう御理解なさっているのか。これは総理に聞かなくちゃいけないことなんですが、それから同時に防衛庁自身としてはどういう御見解をお持ちですかということをお聞きしたいのです。
柳澤錬造
○神田委員 つまり、日本は鈴木総理を初め防衛庁当局でも検討されておりますが、いわゆるハリネズミ防衛論と、それから、それだけではなくて、北西太平洋の防衛も含めて、もっと違う洋上防空も含めた形での防衛戦略をとるべきだというアメリカの国防総省の考え方との違いが、ここに出てきていると思うのでありますが、その点はどういうふうにお考えでありますか。
神田厚
○塩田政府委員 総理がおっしゃったハリネズミ防衛論と洋上防衛、シーレーンの防衛との違いというふうに御指摘でございますが、私どもこれは別に違いとかということでなくて、従来からわが国の防衛につきまして、どういうふうに防衛をするか、四面海に囲まれている日本として、日本本土の防衛という観点から考えた場合にどういう防衛がいいのか、これが総理の御指示になったハリネズミ防衛論であろうと思いますが、同時に、シーレーン
塩田章