1948-06-09 第2回国会 衆議院 水産委員会 第18号
日程第一六は現行の魚の價格統制は、鮮度の良否による品質の差違については全然考慮されておらず、また能率漁業による漁獲魚種に有利で、沿岸漁業による漁獲魚種に不利であるため、沿岸漁業者の生活は極めて不安定である、ついては沿岸漁業再建のため(一)高級魚の價格統制廃止(二)沿岸漁業者に労務加配米の交付(三)漁具保險制度の設立(四)漁業に対する税制の改善とこれを事業税の対象より除外(五)農林水産復興金庫の設置(
日程第一六は現行の魚の價格統制は、鮮度の良否による品質の差違については全然考慮されておらず、また能率漁業による漁獲魚種に有利で、沿岸漁業による漁獲魚種に不利であるため、沿岸漁業者の生活は極めて不安定である、ついては沿岸漁業再建のため(一)高級魚の價格統制廃止(二)沿岸漁業者に労務加配米の交付(三)漁具保險制度の設立(四)漁業に対する税制の改善とこれを事業税の対象より除外(五)農林水産復興金庫の設置(
○政府委員(藤田巖君) 御趣旨は、高級魚の統制を撤廃いたしました場合に、生産者はその撤廃させた魚種のみを取ろうというふうに変つて行く結果、大衆魚は出なくなるというふうな御意見に伺いました。これは勿論一部的にはそういう現象があるかと思います。全然関係がないとも私は申せないと思つております。
それで我々として生み出した結論としては、三魚種竝びに八魚種、これだけを農林省において十分なる用意をして、萬全の配給をすべきであるという結論を出したのに拘らず、全面的に統制強化する。こういうので現在やつておりますが、これによつて果して十分なる配給統制ができるかどうか。尚又食糧増産における漁民の生産意欲をこれによつて湧き立たせることができるかどうか。
最後に、前議会で木下委員長から参議院本会議の席上におきまして、水産委員会といたしまして、統制の在り方について結論的に申上げたことを一つ是非取入れる氣持はないかどうか、つまり統制を継続するならば、この「いわし」とか「あじ」「さば」「ぶり」「いか」というような多獲性の大衆魚に限定いたしまして、その他の魚種につきましては、流れは統制にいたしますが、價格を自由にする。
それから小賣マージンの点でございますが、この点成る程御指摘なさつた通りに、公定價格表には魚の種類が百八十種くらいあるが、各魚種についてマージンの点で必ずして小賣マージンが妥当でないと思われる点が物價廰としても認めておる次第であります。
しかしながらいろいろの魚種について、これはどう、これはどうということになりますと、問題がたくさん出てくる。そこに非常にむつかしい問題があるわけです。從つてその問題が簡單ではございませんために、お話のように、從來とも價格をきめます場合に、なかなか特殊な扱いもせられない結果、いわば犧牲的な價格がきめられている、こういう現状であろうと思います。この問題については、事情は私ども十分わかつております。
当時我々の結論としましては八品目の魚種において統制して、あとは撤廃するという結論を得て、これを農林当局にその施行方を依頼しようと思つたのでありましたが、遂にそれまでに至らずして、ああした生鮮食料品の統制強化というむしろ盲断に近いような方法によつて現在行れておる。
第三、以上第一、第二、の魚種及び捕鯨業の漁業種に対しては資材等をリンク制によつて重点的に供給すること。第四、その他の魚種は自由價格を認めること。第五、甲陸揚地に農林省の有力なる係官を、乙陸揚地には地方廳の係官を駐在させ、出荷の指示監督に当たらせること。この甲陸揚地と申しますのは農林省の指定しておるもの、乙というのは地方長官がやつておるものであります。
第三、以上第一、第二の魚種及び漁業種に対しては資材をリンク制によつて重点的に供給すること。 第四、その他の魚種は自由價格を認めること。 第五、甲級陸揚地には農林省の有力なる係官を、乙級陸揚地には地方廳の係官を駐在させ、出荷の指示監督に当らせること。 第六、消費地の市場に入荷した統制品に対しては、都市当局が責任を以て正規のルートに分荷配給すること。
元來この丸山港は瀬戸内海の南關門たる鳴門海峽の北方に位しまして、全面には魚種豊富なる好漁場を控へ、また村内の地勢ほとんど山地なる關係上、古來より村民の大半は主として漁撈を業といたし、現在本村において保有する漁船は約五百餘隻を算し、近年における漁獲高二千餘萬圓になんなんとするのであります。
それで消費都市の大都市におきましては、小さな小都市とか、又は海なし縣というような方面も、或了解値というようなものがありまして、大都市の方には鮮度の良い物は廻らんのが現在の実情でありまして、やはり鮮度の少し良い物とか、魚種の良い物は、さつき申しました海なし縣とか、中都市の方に、それぞれ了解のある方面に廻る。そうして大都市には鮮度が比較的低下しておるようなものが入つておる。
只今井出さんからもお話がありましたように、私も或特定の魚種を限つてのみ統制をすべきであつて、全面的にこれを統制することは、却て混乱を呼び起す一つの動機になると思うのであります。
にも拘らず一級品の魚種は十一円で釘付けされておる。十一円で成る程「たい」は來る筈であるが、二百円で賣れる「たい」を十一円で持つて來るわけはない、というところに消費地の集荷に非常に困難がある。 今日即時公定價格を撤廃することはあらゆる面に支障があろうとは重々考えられまするが、公定價格がある関係から、指定消費地の入荷は非常に困難であると同時に、聞くも忌まわしい闇價格、闇行爲、横流しというものがある。
ただある魚種の問題については、均衡のとれてこないものがお話の通りあろうかと思います。われわれもその點は十分わかつておつたのでありますけれども、平均の値上率がきまつており、出荷の從來非常にいいもの、また出荷を促進したいと考えるものの値段を高くしております關係上、どうしても全體的には割安になつているものも出てまいつております。
それから百七十四號がやはり瀬戸内海十二府縣の陳情でありまして、いわゆる家庭配給を對象とする多獲魚種の價格は、この際價格を三倍以上に上げて、そうして取締りを嚴重にして貰いたい。と同時に高級魚はこれを自由販賣にして貰いたい。尚百八十一號は鰹鮪遠洋漁業者連合會の決議による陳情でありまして、これも「かつを」「まぐろ」及び「さめ」を現行價格の二乃至三倍に上げろ。
現在の配給は好むと好まざるの如何に拘わらず、鮮度不良のものが多く、消費者階級の上下とも一様の魚種が配給されているが、統制撤廢により消費者は上等魚、下等魚等、魚種又は鮮魚の生命である鮮度の選擇が自由になる。 從來消費地の消費者は生産地のそれより高價に鮮魚を消費する餘力があるので、消費地向出荷が最大限に多くなる。
即ち統制を繼續するものとすれば、大衆魚であるところの「さば」とか「あじ」、「いわし」、「いか」、「さんま」「まぐろ」「かつを」等多獲性のもののみを十二、三種類程度に限定して、その他の魚種については流れは統制するが、價格は自由價格にすることが生産より配給を通じての一般の輿論でありまして、かくすることにおいてこの四角な統制に丸味と潤おいを與えることができる。
○委員長(木下辰雄君) ない上に、家庭向の魚ではない、現在家庭に行つていない「たい」とか「えび」とか「いとより」とかいうようなものは、魚種を限つて統制を撤廃すべきものではないかというのが小委員長の條件のようでした。
○委員長(木下辰雄君) それと、家庭向の配給がない、大衆向の配給になつていないということと、資材の配給がないというような魚は、魚種をちやんと限つて統制を撤廃せよというのが、小委員長の御報告であつたと思います。
○馬越委員 私はただいまの農林大臣の御答辯によりまして非常に滿足に思うのでありますが、先ほど鈴木君の動議が出ました第二の特殊魚種に對しまする價格の點でありまするが、これは先ほど申し上げましたように、水産局長自體が、瀬戸内海などでとれまするこれらの特殊魚類の魚價を犠牲にして大衆魚の價格を上げておるのだということを肯定しておられるのであります。
二、家庭配給の對象とならない高級魚、または漁獲きわめて輕少なる魚種につきましては價格統制の必要を認めがたいのでありまするから、もつぱら流通秩序の確立を期しまして價格をはずされんことを望みます。