1947-07-05 第1回国会 参議院 本会議 第12号
でございまするが、同時にその裏附けとして労働者の團結権及び團体交渉権、罷業権等の、いわゆる基本的な権利を擁護することは、これ又必要なることであることは申すまでもないのでございまして、八十九議会におきまして既に労働組合法が制定されまして、羽仁さんの仰せられた権利は確保されており、更にこれに基づきまして、中央、地方の労働委員会において、これらの権利が侵害されたときに対するところの方策が採られて、これによつて労働者
でございまするが、同時にその裏附けとして労働者の團結権及び團体交渉権、罷業権等の、いわゆる基本的な権利を擁護することは、これ又必要なることであることは申すまでもないのでございまして、八十九議会におきまして既に労働組合法が制定されまして、羽仁さんの仰せられた権利は確保されており、更にこれに基づきまして、中央、地方の労働委員会において、これらの権利が侵害されたときに対するところの方策が採られて、これによつて労働者
從つて労働者は、最低生活を維持するために、汲々としておるのである。賃金では食えない。やみをやらなければならぬ。買出しもやらなければならぬ。外にいつて働かなければならぬ。これに汲々として、まつたく疲弊困憊しているのである。いかにしてここに生産意欲を生ずるか。生じないのはあたりまえだ。だから生産が全体として急速に萎縮していくことは当然である。これがこの経済危機の根本的原因である。
こうした苦役労働に服してきた労働者は、新憲法において、その人格を尊重されることとなり、從つて労働者の厚生施設、災害予防設備等に莫大な経費を要することとなり、これらの経費は、とうてい営利を目的とする私企業の、あえて耐えるところではないのであります。しかるに、石炭は國家産業のために絶対に必要欠くべからざるものであります。損得にかかわらず、利害を超越して、経営されなければならぬ性質のものであります。