1991-09-26 第121回国会 参議院 農林水産委員会 第2号
最近の生糸価格はキロ当たり一万一千円台まで下落して、養蚕農家が手にする繭価格はキロ千七百円程度となり、農水省が発表しております三千四百七十円という生産費のおよそ半分にも満たない水準となっています。こういうことから、養蚕農家はもちろんのこと、蚕糸業者、製糸業者など関連業者にも大きな影響を及ぼしているのが実態です。
最近の生糸価格はキロ当たり一万一千円台まで下落して、養蚕農家が手にする繭価格はキロ千七百円程度となり、農水省が発表しております三千四百七十円という生産費のおよそ半分にも満たない水準となっています。こういうことから、養蚕農家はもちろんのこと、蚕糸業者、製糸業者など関連業者にも大きな影響を及ぼしているのが実態です。
○林紀子君 私はこういう等級間格差を拡大して、特に四等に輸入繭を受け渡ししてもそれがもうけにならないという状態をつくっていくということは、確かに輸入繭を取引所に流さないようにするという意味では一つ前進だとは思うわけですけれども、しかしこうした格差是正だけで終わってしまいましたら、生糸価格の暴落による養蚕農家の苦しみや下級繭を引き取らなければならない製糸業者の苦しみを本当に解決するものにはならないと思
やはり生糸とすれば品質の悪いものができてくるということになるわけでございますので、このくず繭によります生糸価格への影響ということについてどれだけのことがあるのかどいうことについては若干今申し上げたような点を考慮して考える必要があるんじゃないか、こういうふうに思っております。
島根県経済農協連の陳情によりますと、ここ三年来国産繭の不足傾向もありまして、国内産繭の生産を幾分ふやす方向で推移をしてきた、こういうふうに私も考えておりますが、どうもことしに入りまして繭価に連動する生糸価格が春蚕の掃き立て前の一万三千五百九十円を最高に、現在では一万二千円を割る水準にまで暴落をしている。
実需者売り渡しは絹業の経営の安定上不可欠、大事なものでございまして、本来ならば九月分の売り渡しにつきましても、定時・定量の原則でやっていかなければならないというふうに考えられたところでございましたが、その一方で生糸価格が、今先生お話しございましたように、八月以降低落いたしまして低水準で推移をいたしておりました。
七 繭糸の安定帯価格については、繭生産及び生糸価格の動向等蚕糸業をめぐる情勢を十分考慮し、蚕糸業の健全な発展に資するよう決定すること。 また、良質な国産繭及び生糸の安定供給を図るため、繭糸価格安定制度の適切な運営を期するとともに、低コスト高能率養蚕経営の実現等生産基盤の強化に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○政府委員(安橋隆雄君) 生糸価格あるいは繭糸価格というようなものの行改価格水準でございますけれども、生産条件というような意味で先生今おっしゃいましたような生産費というのが一つの指標になるかと思いますが、それ以外にも生糸の需給事情でございますとか、あるいはその他の経済事情といったものを総合的に勘案して決定することになっておるわけでございます。
これは平成元年度よりは下がっているわけでございますけれども、安定帯価格の中心価格で形成されているというところの生糸価格を反映した繭価であるというふうに考えているところでございます。
いずれにしても、生糸価格の状況につきましては、既にシルクブームが消えて価格が下がっているわけでありますが、現状の実勢糸価水準、これについて農水省の認識をまずお示しをいただきたいと思います。
その繭価と申しますのは、当該生糸価格、その生糸価格から逆算した繭価の生糸価格でございますが、これは前の出回り期中心日の前後三週間の生糸取引所の価格の平均値をとっているということでございまして、仮に乾繭の取引所なり生糸の取引所が今なくなったとすれば、こういったところはリスクヘッジなりあるいは価格の指標を見失うということになりまして困ったことになる。
それからまた、生産者である養蚕農協連は製糸との問で生糸価格から逆算した繭価で価格協定を行っておりますけれども、その場合の繭価というのは繭の出回り期を中心としまして前後三週間の生糸取引所の平均値がとられているわけでございます。
生糸の相場がどんどん上がっていよいよ当限で売り渡しが行われる、この時期については当然品がすれの状態が起こっているわけでありますから、蚕糸事業団のこの生糸の放出そのものが生糸価格、生糸相場に与える影響というのは大変大きなものがあるわけであります。その大きなものを、例えば生糸を二千俵放出する、二千俵売り渡すということと五千俵売り渡すということでは生糸相場に与える影響というのは非常に違うわけであります。
ちょっと最近における生糸価格の推移を見ますと、昨年五月十五日に朝日新聞報道でも「ストップ高すでに五十一日間」という記事が大見出しになっております。この結果、当業者である糸商や機屋が非常に大きな被害をこうむったと報道されておるのであります。法の立法意図と異なり、逆に先物取引という制度があることがマイナスとなっております。
七 繭糸の安定価格については、繭生産の動向、生糸価格の動向等蚕糸業をめぐる情勢を十分考慮し、蚕糸業の健全な発展に資するよう決定すること。 また、良質な国産の繭及び生糸の安定供給を図るため、繭糸価格安定制度の適切な運営を期するともに、生産基盤の強化に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○村沢牧君 最近の生糸価格の推移を見ますると、八八年の十二月には一万一千二百八十円であったけれども、昨年八九年二月にはこれが上昇して一万四千九百四十円になり、さらに六月にはぐっと上がって一万九千二百七十円になった。ところが、十月になりますとこれがずっと下がってまいりまして一万九百三十円、また十二月になるとぐっと上がって一万七千八百五十円です。現在は大体一万四千円程度。
先生御存じのように、生糸につきましては農水省の所管であるわけでございますけれども、絹織物業界等需要業界を所管いたします通産省といたしまして、従来からこの生糸価格の安定ということについて重大な関心を有しているところでございます。
生糸価格が少しでも国際価格に近づけるような努力、そしてその成果として安定的に生糸が供給できるということでありますれば、石渡委員の御指摘にマッチをするわけであります。
そこで、生糸価格の安定と生糸の安定供給のため、これまでどんな対策をとってこられたのでしょうか。今後もぜひその取り組みを強めて、生糸の安定供給に努力をしてもらいたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
そこで、きょうは具体的に、最近の生糸価格というのは下がっていないのでございますけれども、そもそもこれは行政価格の設定の仕方に見通しに甘さがあったのではないか、こう思いますが、どのような見解か、お伺いします。
第二の問題でありますけれども、生糸価格が下がらないのは事業団の運営や制度自体に問題があるのではないか、本質的にそこに行きつくのではないか、こういう疑問があるのですが、その点はどうでしょう。
○吉國政府委員 生糸価格の相場が、ただいま御指摘のように昨年の十月から現在の安定上位価格でございます一キロ一万六百円を超える状態があらわれてまいりました。その後、先生ただいまお話しございましたように、二十九次の売り渡しを通じまして六万俵の生糸の売り渡しを事業団から 行ったところでございます。
○棚橋説明員 産地の絹織物業者から聞きますと、最近の生糸価格の推移に対しまして不安を抱いておる、そういうふうに聞いております。したがいまして、絹織物業界の発展安定のためには、生糸の価格、量とも、両面で安定的に入手できることが望ましい、こういう面から需給両面を注意深く見守ってまいる、そういう状況でございます。
そこで、今度は生糸価格のことになりますが、過日、新岡等を見ますと、織物の産地に新潟県の五泉というところがありますが、そこの織物工業協同組合が要請書を通産省なりあるいは農水省の方に持ってきたと聞いております。これは、生糸の現在の取引状況というのは非常に問題があるというので、生糸取引の正常化に対する要請のようでございますが、その背景は何か、お伺いしたいと思います。
その背景は、昨年の秋以来生糸価格が上昇してきておりまして、昨年の十二月には一たん鎮静いたしましたけれども、またことしの一月ごろから次第に上がってきておりまして、彼らといたしましては安定的な流通、糸の確保ということを求めて陳情をいたした、また私どももその心情を受けとめた、このような事情にございます。
生糸の価格問題については、蚕糸価格安定制度という制度があるわけですけれども、この制度は、安定価格帯の中に生糸の価格をおさめる、そして高ければ放出をする、安ければ買い入れをする、こういう制度になっておるわけですが、現在の生糸価格というのは安定上位価格を超えた状態が非常に長く続いている。一体この理由は何か。
今後の問題につきましては、生糸価格の動向に対応いたしまして事業団による一般売り渡しを適切かつ機動的に行うとともに、生糸の需給状況、価格の動向、そういうものを考慮いたしまして一般売り渡し生糸に取引所の受け渡し供用品を導入するという措置を講ずる等いたしまして、さらに価格の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
一方、国内の生糸価格を安定させるために蚕糸糖価事業団というものがあるわけですが、現在この事業団が想定をいたしております安定価格は幾らでありますか。
ただ、最近の円高の急速な進行によりまして、先生御指摘のように、絹織物というものが経営を悪化させておりまして、国内の生糸の流通、消費における需要が急速に減退しておりまして、生糸価格も昨年の秋から低落し大変低迷していたところでございます。
この生糸の価格というような問題が、これは農業政策と密接に関連して大変困難な大きい問題ではあろうかと思いますけれども、現況の内需拡大あるいは円高による被害等を考えましたときに、生糸価格というものをできるだけ国際価格に近づけることによって、いわばキングであり女王である生糸を主体に、繊維全体が生糸価格の国際化、安定化によって日本の大きな国際競争力というようなものがまたよみがえっていくのではないか。
なお、今回の安定基準価格の改定に際しましては、今後事業団の売買業務について運営上の配慮を加えることとし、特に買い入れ方式については、買い入れの発動について一定期間、例えば三カ月ぐらいの期間を設けましての生糸価格の動向、生糸生産量の見込み、取引量の動向等を総合的に勘案し決定することにいたしております。
特に買い入れ業務につきましては、各製糸会社に個別に配分された限度の範囲内において自社の糸を個別に持ち込む、事業団の買い入れの発動につきましては、一定期間の生糸価格の動向あるいは生糸生産量の見込み、取引量の動向などを総合的に勘案いたしまして、その期間における安定基準価格が維持されているか否かということを総合的に判断するというような方式で臨みたいという方針を立てております。
実は五十九年十一月に生糸価格の期中改定というのをやりました。これは生糸価格が需給の不均衡を背景に非常に低迷をしておったのが五十九年八月以降に非常に急落をした、しかも現物より先物の価格が二千五百円も安いという極端な逆ざやになったために生糸の流通が著しく停滞するという事態が発生したわけでございます。
○宮澤国務大臣 五十九年の中途で生糸価格の急落がございまして、しかも先物の方がなお安いというような異常なことになりましたから、そこで期中改定ということが行われたというふうに聞いております。したがって、この点は当初予算を編成いたしましたときに予測し得なかった事情であるというふうに私ども思っておりますし、その点はそのように御理解をお願いいたしたいと存じます。
しかしながら、そういう操作をやりましても、生糸価格は依然として安定基準価格一万二千円を下回っており、特に現物と先物との価格差は大幅な逆ざやで推移してきたところでございます。このため、生糸の流通、消費は、将来に対する不安感の増大から極端に減少しておりまして、蚕糸業のみならず、絹業等にも深刻な影響を及ぼしている状況でございます。
養蚕農家が繭減産だとか生糸価格の低迷で大変苦しんでおりますね。適正に決められるべき商品市場において今述べてきたように大変意図的な価格操作がなされている、あるいは裏金づくりなどにも利用されているというようなことになりますと、商品取引市場の存在そのものを考えなきゃならなくなってきているんですね。それだけに公正な価格形成のための取引所及び取引に対する指導の強化、これは当然やられるべきだと思います。
そういう意味で、一つの国産価格の面ではこれが内外価格差の縮小ということが大変大きな課題である、こういうふうに考えているわけでございまして、ただ我々として内外価格差を何年間で機械的に、あるいは計画的に縮小する、こういうような考え方ではございませんけれども、何とかしてこれは縮めていく、外国が上がればよろしいわけですが、日本の生糸価格にとってもこれが非常に厳しい条件になっている、こういうことは常に頭に置いておかなければいけないと
必ず局長おっしゃいます、臨時特例で六割という規定もあるんだということなんですけれども、生糸価格が大暴落した三十四年につくられたものなんですね、これは。この中間安定制度ができた四十一年以来、この臨時特例に基づいて八五%以下、つまり六割以上で安定下位価格を決めたというのは、昨年の期中改定二千円引き下げ、そのとき以外にあるんですか。
ところが、反面、生糸価格、絹糸価格というのは、価格支持制度ではないにしても、ある一定の価格支持の役割というものを果たしてきておる。だから、こういう矛盾が解消されるというためにも、やはり生糸価格をできるだけ国際水準に近いものにしないとそういう矛盾はなくならない。だから、またそういうふうな努力をしないと、日本の養蚕業も維持できないというふうになりつつあると思うんです。
長期的な需給の見通しを立て、生糸価格の維持を前提として計画的に放出する方法を講じていただくとともに、事業団在庫の適正化するまで輸入を停止または大幅削減を行うことが必要ではないでしょうか。事業団在庫の軽減が急務とすれば、輸入の軽減もまた急務であると私は考えます。
どれぐらいの価格が一番適当なのであろうかということについても直接申し上げませんが、私は試験研究というサイドからこの価格というものを見ておりますと、生糸価格の中の大半というのはやはり繭というものの生産でございますし、その八割というものが繭の値段になっていますし、非常に所得率が高いといいながらも、養蚕の場合においては五〇%ぐらいの大体所得率を持っておりまして、畜産とかほかのと比較して非常に高いと思います
このため、五十九年度に入って生糸価格は基準糸価を大幅に割って推移することになりました。 繭生産者はこれら事態に対し、五十八年秋には繭の凍結三千三百トンを決め、その凍結金利負担、さらに五十九年度に入ってからは断腸の思いで繭の二割生産制限を行い、みずから制度維持のために努力をしたわけでございます。しかし、市中は先行き不安をあおり、実勢糸価は急速に低落していきました。